個人で泳ぐシュノーケリングで最も気をつけて欲しい【海の流れ】について

シュノーケリングはダイビングより手軽でライセンスも必要なく、お子様からシニア層まで気軽に楽しめるマリンスポーツです。しかし、手軽さゆえに安全に対する意識が低くなりシュノーケリングによる悲しい事故が毎年のように発生しています。そこで今回は個人で海を楽しむ場合に最も気をつけて欲しい海のことについてお話したいと思います。

海の流れについて

海には色々な『流れ』があります。暖流と寒流、黒潮と親潮のように大きく日本近海を巡る海流や、潮の干満で発生する潮流など。遠い昔なので忘れましたが確か小学校高学年あたりで習いましたかね? その海の流れの中でも海水浴やシュノーケリングに一番影響度の高い『離岸流』についてお話していきます。

離岸流その① リップカレント(Rip current)

離岸流(りがんりゅう)という沖へむかう水の流れを知っていますか? リップカレントともよばれています。波は砕けて流れにかわり、その流れは波打ち際に沿って流れ、ある場所から沖に向かって流れます。これが離岸流です。この流れにのってしまうと、どんどん沖へ流されてしまいます。(Rip=裂け目 Current=流れ)

リップカレントの特徴と見つけ方

  1. 海底の砂が巻き上げられて海水が濁っている。周りの色と違う
  2. 波が砕けたあとにできる泡やゴミなどの浮遊物が沖に向かって流れている
  3. 波が穏やかでも表面がザワザワと動いている
  4. 近くにライフセーバーや監視員がいるビーチなら危険な場所と安全な場所を聞く

離岸流は海岸線が長く遠浅の海で発生しやすいです。堤防や漁港など海岸から沖に突出した構造物に沿って離岸流が強く発生することもあります。

離岸流その② リーフカレント(Reef current)

離岸流はどこの海岸でも起こる可能性があるのですが、特にサンゴ礁海域では”リーフカレント”と呼ばれる特有の離岸流が発生しやすいのです。沖縄などのサンゴ礁海域は、陸地とそれを環状に囲む外側のサンゴ礁(外礁 がいしょう:アウトリーフ)と、陸地と外礁の内側にある海域(礁池 しょうち:インリーフ)から成っています。その外礁の切れ目から沖に向かって発生する強い流れがリーフカレントです。

礁池にはサンゴ礁や熱帯魚がたくさん生息しているため、シュノーケリングに夢中になっている間にリーフカレントに巻き込まれてしまい、沖に流される事故が発生しています。(Reef=礁 Current=流れ)

リーフカレントの特徴と見つけ方

  1. サンゴの切れ目
  2. 波が立っていない
  3. 近くにライフセーバーや監視員がいるビーチなら危険な場所と安全な場所を聞く

リーフカレントは潮の干満で起こりますが、その他に風やうねりでも起こります。珊瑚礁の地形は複雑なので単純に流れを見つけることは困難ですから事前に情報を集めて海に入って下さい。

Google map引用

もしも離岸流に流されてしまったら

あってはならないことですが、万が一に備え3つのことを覚えておいてください。

とって欲しい行動は3つ

  1. まずは落ち着く=流れに逆らって泳ごうとしない
  2. 考える=助けを呼ぶか、自力で戻る方法を考える
  3. 行動する=助けを呼ぶ、泳いで戻る

離岸流の流れに逆らって泳ぐことは、トップスイマーでも難しいと言われているほどです。流されてパニックを起こすと事故に繋がりやすくなります。自分にどのくらいの体力が残っているか、しばらく浮いていられるか、泳いで岸までもどれるか、考えてから行動しましょう。

離岸流から脱出する方法

  1. 泳ぎが得意なひと・・・ビーチに向かって斜め45℃に泳ぐ
  2. 泳ぎがあまり得意ではない、又は疲れているひと・・・ビーチに対して平行に泳いで波が砕けているとことまで移動。その後ビーチに向かって泳ぐ。疲れて泳げない場合は、助けを呼んでしばらく浮いて待つ

流れが弱くなる所まで、ある程度自然に流されて、真横に泳いでから浜へ戻るのも一つの方法です。流されて不安を感じたら、早めに助けを求めて下さい。

離岸流に流されないために

①一番の予防策は離岸流が発生しやすい場所で泳がない

海水浴やシュノーケリングをする際にはリーフカレントが発生しやすい場所、または安全な場所をライフセイバーや地元の方などに事前に確認してください。また、遊泳禁止区域で泳がないこと。看板など設置してある場所は危険ですので必ず守ってください。

②泳いでいる時は、常に自分の位置を確認しましょう

泳いでいると魚やサンゴを見つけたいあまり、つい夢中になってしまうものです。スタート地点や目標物を確認しながら泳ぐことで、流されているかどうかも分かるはずです。もしも横方向に流されていたら、一度ビーチに上がって入りなおしましょう。常に自分の位置を確認することを忘れなければ、流されてしまう事を防ぐことができます。

③波浪警報が出ている時は海に入らない

当然のことですが波が高い日に海で泳ぐことは危険行為です。台風の後などは特に危険なので警報が出ている時は海に入らないようにして下さい。宮古島の海は逃げません!また宮古島にリベンジしに来て下さいね。

④一人で海に入らない

一人では助けを呼ぶこともできません。海に入るときは二人以上で常に一緒に行動しましょう。そして休憩もとることが大切です。海で泳ぐのは想像以上に疲れてしまうので、1時間程度を目安に休憩しながら楽しんで下さいね。

 まとめ

今回は海の流れについてお話しましたが、普段海に入る機会の少ない方にとって流れを見つけるのは難しいことです。ですから過信せず、海は常に何があるか分からないという気持ちを持つことも大切です。

個人でシュノーケリングをする場合は必ず浮力のあるものを身につけて下さい。もし流されてしまったとしても浮いていられることが出来なかったら体力も消耗してしまいます。そしてシュノーケルの使い方、泳ぎ方もマスターして正しい知識も身につけてから泳ぎましょう。

海での悲しい事故が起こらないことが、私たちダイビングサービスや海に携わる仕事をしている全ての人たちの願いです。宮古島の海で泳ぐなら、楽しい思い出を残して宮古島を好きになって欲しいと願っています。

ABOUTこの記事をかいた人

BIGHOLIDAY-TRIPのチーフガイド。宮古島の海が好きすぎて10数年間勤めていた大手自動車メーカーを退職して移住。丁寧なインストラクションに特化していて不安のあるゲストさまもすぐに笑顔に!お子様からご年配まで人気のあるオールラウンダーで性格は穏やか。少し天然!?